松本 和臣(まつもと かずおみ)
㈱ 大丸青果
旅をしなきゃ本当にうまいもんはわからない。人との出会いこそが大事
昭和40年に青果小売商をはじめて、昭和54年に高崎市場が開場したのを機に青果仲卸として営業をはじめたんだよ。昭和50年当時はものが動いた時代で、夏場は4tトラック5台分以上の青果物を東京、神田、西東京の市場へ運んだりしていた。親父が八百屋やっていたから元々野菜を扱う仕事が好きだったね。うちのお店は20年前にO-157の食中毒が流行した時に早い段階で冷蔵車へ切り替えて、今では荷受けからピッキング、配送まですべて5度で品質管理を徹底している。
今の時代はパソコンやスマートフォンで簡単に物が買えて、その日のうちに物が届くんだけど、我々はそうはいかないよね。お客さんとしゃべって、言い方悪いけど「ばばあ」って言ったら「じじい」って言われる、そういう関係を作る。そうやって人との出会いを大事にしているんだよ。
俺は暇があればどこにでも行って、うまいお店を地元の人に聞いて探している。板前さんとかそういう仲間内で全国の色んなとこ回っているね。店の人と話して「もっとうめぇもんないんか?」って聞くと「ありますよ」って連れてってくれたりするんだよ。こうやって、いろんなとこ旅をしていると新潟では夏の時期にどのお店でも茶豆があって、それをつまみに酒を飲むとか、なすだけでも7種類あるんだけど、これは京都の流れで金沢から新潟と食文化が通じているんだとか、そういうのがわかってくる。旅を糧にして良い仕事をして、また暇を作って旅をする。そうやって、自分を成長させていくと良いものがわかってくるようになるんだよ。だから一緒に旅して勉強させてもらった仲間は、本当にありがたいよね。
欲しいって言っても口も聞いてくれない。でもその壁がおもしれえ
昭和50年当時は群馬に本物の京野菜は一個もなかった。でも伊香保の良い旅館さんで使いたいって人が何人かいたんだよ。それで京都に行って、ひっぱってくるのに5年はかかった。行って「どうしても欲しいんです」って言っても最初はみんな口も聞いてくんねえ。こういうときは何かしなきゃさ。だからせんべえでも買って「こんにちわー!」って何べんも足を運んでようやく仕入れられた。でも、そういう壁がおもしれえんだ。
うちで扱っているとうもろこしの生産者も、本当にうまいものを作っているんだけど、最初に畑に行って会ってみたら「いんごうじじい」でさ。横向いて口も聞いてくれない。何度も何度も行ってね、今は全量流してもらっている。良いもの作っている生産者はとっつき悪いけど、こだわりがあるからそういうもん。だって、これはただのとうもろこしじゃないんだから。
お店情報
店名 | ㈱ 大丸青果 |
電話番号 | 027(352)6195 |
HP | HPはこちら |
創業 | 1965 年 |
お店の種類 | 青果仲卸 |
主な取引先 | 飲食店・居酒屋・焼鳥店・寿司店・割烹料理店・レストラン・洋食店・和食店・焼肉店・中華料理店・ラーメン店・菓子店・弁当店・青果小売店・スーパー・百貨店・病院・社会福祉施設・社員食堂・保育園・幼稚園・結婚式場・ホテル・旅館 |
主な商品 | 野菜・果物・加工食品 |
場内マップ
… ㈱ 大丸青果はこのマークの場所になります。
ぜひよって見てください!